この夏、海外旅行に行く人は、去年より20％ほど増えるという見通しがまとまりました。去年に比べて円安がいくぶん落ち着いていることや、ボーナスの増加傾向などを背景に、海外旅行の需要の回復が鮮明となっています。

大手旅行会社のJTBは、交通機関の予約状況などをもとに、7月15日から8月末までの夏休みシーズンに1泊以上の旅行に出かける人の動向を調べました。

それによりますと、この夏、海外旅行に行く人は、去年より20.8％増えて244万人になる見込みです。

去年に比べて、円安がいくぶん落ち着いていることや、夏のボーナスの増加傾向などが背景にあるということです。

行き先は、「韓国」と「ヨーロッパ」が最も多く、次いで、「台湾」と「東南アジア」が並んでいて、「アメリカ本土」も人気が高まっているということです。

海外旅行に行く人は、コロナ禍後、国内旅行と比べて回復が遅れていましたが、今回の見通しどおりになれば、コロナ禍前10年間の平均の9割ほどにまで戻るということです。

一方、国内旅行に出かける人は、去年より0.3％多い7220万人と推計されています。

JTBは「海外旅行の需要の回復が鮮明だ。金と時間をかけて遠くに行こうと、行き先もアジアだけでなくヨーロッパや米国へと広がっていて、旅行形態の多様化もうかがえる」と話しています。