弘前の理髪店で名物雪像完成 通行人に喜んでもらうため /青森
弘南鉄道弘高下駅近くにある理容店「けんの床や」(弘前市寒沢)で制作していた雪像が1月24日、完成した。(弘前経済新聞)
店舗前の駐車場脇にある側溝を利用し、人気キャラクターやミニかまくらなどを作る同理容店の雪像。店主の横澤謙一さんが通りかかる人たちを喜ばせようと始め、細部まで作り込むクオリティーが評判で地元住民から「毎年楽しみにしている」「今年は何を作るのだろう」といった声もある。
今年のテーマは「ゴジラ」。横澤さんによると、ゴジラは以前から作りたかった雪像といい、「昨年に地元メディアの取材を受けた際、ゴジラを作ると宣言してしまったのでやらざるを得なかった」と笑顔を見せる。
雪像の高さは3.8メートル。「4メートルを目標にしていたが、12月中旬に暖かくなってしまったため、溶けて小さくなった」と横澤さん。背びれは首元から順に一つずつ作り、牙は固めた雪に水を少しずつかけて整形したという。横澤さんの作品では初めてカラースプレーを使い、口の中と背びれのあたりに赤色を加えた。同日には最後に目を入れて完成させた。
横澤さんは「今年はドカ雪が降ったり暖かくなったりと、雪像を作るには気候が悪い。完成する前からスマホで写真を撮る人たちがいて、喜んでもらえているようでうれしい」と話す。「雪像自体は完成したが、ゴジラといえば口から光線を出したり新作では背中が光ったりする。やるしかない」とも。
現在、敷地内ではゴジラのほか、2体の雪像を制作している。「子どもたちにお願いされた物を作っているが、顔をどのように作るか悩んでいる。完成まで楽しみに待っていてほしい」と笑顔を見せる。
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【単語】
1. 理髪店 : 理髪を職業とする店。床屋。
2. 名物 : その土地や社会で、特有な物事や評判になっている人。
3. 雪像 : 雪を原材料に作った像のことである。
4. 脇 : すぐそば。かたわら。
5. かまくら : 新潟県など日本の降雪地域に伝わる小正月の伝統行事。雪で作った「家」(雪洞)の中に祭壇を設け、水神を祀る。
一般には、伝統行事で作られるものに限らず、雪洞自体が「かまくら」と呼ばれる。
6. ゴジラ : 東宝映画『ゴジラ』シリーズに登場する、架空の怪獣である。
7. 宣言 : 個人や団体が、その意見や方針を外部に対して広く表明すること。また、その言葉。
8. 背びれ : 魚、クジラ、イルカなどの水生動物の背側に付いているひれである。
9. 首元 : 首のつけね。
10. 敷地 : 建物や道路・河川などに使う一定区域の土地。